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巨大な竜骨がそそり立つ世界「ヴァーネリア」

辺境の森で暮らす「魔女」は、
「竜」を生み出す呪われた存在として迫害されていた。

魔女狩りの使命を帯びた騎士「ゼフィ」は、
所属する騎士団と森ではぐれ、巨大な竜に襲われて命を落としかける。
そんな彼を救ったのは、魔女である「ミネッサ」と「カリカロ」だった。

竜の血を飲んだことで魔力に目覚めたゼフィは、
魔女と共に過酷な運命の渦に巻き込まれてゆく。

世界を治める「奉皇庁」、魔女狩りの「鎮魂騎士団」
竜伐のならず者集団「エビルレイヴン」、そして謎多き「獄炎の魔女」

さまざまな者たちの思惑が絡み合うこの世界で、
魔女の力を手にした少年と、宿命に抗う魔女たちの物語が幕を開ける。

◆魔女

魔女とは、竜の種を胎内に宿して生まれ、竜の魔力を操る者たちの総称。絶えず強大な竜の魔力に侵されており、次第に狂気に支配されてしまう。
狂気を抑えるたった一つの手段は、竜を喰らい「竜の血を摂取する」こと。
しかし血を摂取することで胎内の竜が育ち、やがて竜が腹を喰い破って生まれてしまう。
だいたい魔女が17歳になる前後に「その刻」は訪れるため、魔女は生きるために竜を喰らいつつも、未来に絶望している。
狂気に支配されるのが先か、竜に喰われるのが先か……いずれにせよ呪われた存在である。

◆ヴァーネリア

巨大な竜骨がそそり立つ世界「ヴァーネリア」。森、草原、渓谷、山脈など自然が豊富で、中世程度にしか文明は発達していない。
この世界は「奉皇」を最高指導者に頂く「奉皇庁」が治めているが、その権力は世界の隅々まで行き渡っておらず、奉皇庁一帯を「国」としてその周辺までが統治されている。

◆魔女のネグラ

辺境の森の奥深くにある魔女の集落。かつてはいくつかのネグラが点在していたが、十年前の惨劇により他のネグラは全て壊滅している。
また、多くの魔女が竜に喰われたり魔女狩りで命を落としたため、魔女は十人足らずしか残っていない。
ネグラのはずれには、死んだ魔女たちの墓が数えきれないほど乱立している。それは、幾世代にも渡って竜の呪いが存在することの証明である。
ヴァーネリアを闊歩する竜は、全て魔女の胎内から生まれた存在である。
さまざまな形状、能力のものが存在するが、中でも一際巨大な体躯を持つ「巨大竜」は、恐るべき力を秘めているという。